こんにちは、無印良品の家仙台北店です🙋
Co earth根白石にて建築中のモデルハウス「木の家」
着々と工事が進み、先日無事に上棟いたしました!
「木の家」は日差しや風などの自然エネルギーを上手に生かしながら快適に暮らすことができるパッシブデザインという考え方で設計されているので、周囲の環境と建物との関係をとても大切に考えています。
みなさんは無印良品の家が全棟、日ざしや風の入り方をコンピューター解析・数値化して比較し、室温維持に必要なエネルギー量を計算しているのはご存知でしたでしょうか?
これまで勘や経験に頼ることの多かった住まいの「快適さ」を、シミュレーションプログラムで一棟一棟科学的に算出。実際に暮らしてみて初めて分かる室内環境を、設計段階で確認しているんです!
今回はCo earth根白石にて建設中の「木の家」を例に、プランが決定するまでの流れをご紹介しながら無印良品の家が快適な理由について説明させていただきます!
①周辺環境のチェック
プランを作る前にまずは周辺環境を確認します。
Co earth根白石は新しく造成された宅地のため、周辺に他の建物が建ったりはしていませんが、将来的には周囲の区画にも住宅が建つことが想定されますので、5、9、10号地に2階建て住宅が建つ前提でプランを考えていきます。
木の家の建つ6号地は旗竿型の地形で、道路から少し入り込んだ場所に住宅が建つ形となるため、宅地内の道路を通行する車や人からの視線は気にならない一方、周囲の住宅からは適度にプライバシーを守ることができるように計画を立てる必要があります。
②プランの検討
確認した周辺環境を踏まえて、プランを作成します。
この敷地においては、建物を西側に寄せ、南と東に設けたプライベートな庭へ向かって1階LDKに大きな開口部を取ることにより、開放感を感じられるような間取りとしました。
2階は寝室と収納以外はフリースペースとしていますが、将来子供部屋等、個室が必要となった際は仕切って使うこともできるようなレイアウトとし、家族の変化に柔軟に対応しながら長く住み続けられる住まいを目指しました。
実際のお客様邸でフリースペースを子供部屋に変えるリフォーム工事を行った様子をInstagramにアップしていますので、間取りを変えるってどういうこと?と思った方はぜひ見てみてください!↓
●お引渡しから7年が経過したお客様邸のフリースペースを子供部屋にリフォーム
③日射シミュレーション
プランの大枠がまとまったら、いよいよ日射のシミュレーションを行います。
季節や時間ごとに変わる日当たりと家の関係を細かくシミュレーションし、効果的な窓や庇の配置を検討。
寒い季節は室内にたくさん日射熱を取り入れ、お家を暖めることができるよう効果的に日差しを取り入れられる位置に窓を配置します。
冬至の時期の木の家の日射シミュレーションを見てみると、南側に家が建っているので、午前中は1階の日射が少し遮られていますが午後になるにつれ日差しが差し込むことが分かります。
2階は一日を通して日差しが差し込むので、吹抜を通して1階にも日差しが届いています。
一方、冬とは反対に、夏の暑い時期は室内になるべく直射日光を入れないことが大切です。
木の家は1間(1.82m)の深さの庇が付いているので、太陽高度が高くなる夏の直射日光を効果的に遮り、室内に心地よい日影を作ります。
夏至の日射シミュレーションがこちらです。1日中、日差しが室内に入っていないことが確認できます。
こちらは無印良品の家仙台北店モデルハウスの7月10日の日射シミュレーションと実際の日影を比較した写真です↓
このように日射を高い精度で再現できますので、お家にどのように日差しが入るのかを確認しながら、対象地において最適なプランを検討していくことができます。
④通風シミュレーション
夏の快適性を考える上では日差しを遮りつつ、建物内に風を取り込むことも大切です。
建物を計画する場所や季節によって吹く風の向きや強さは異なるため、過去20年間のアメダスデータを元に通風シミュレーションを行います。その結果を踏まえて適切な場所に開口部やウィンドウキャッチャー(縦滑り出し窓や袖窓)を配置することで、大きな窓を多くつくらずとも、風の通り道をつくり効率のいい通風計画を行います。
下の図はCo earth根白石「木の家」のプランで通風シミュレーションを行った結果です。
室内をまんべんなく風が通っていますので、夏季に窓を開けると風が吹き抜け心地よくお過ごしいただけます。
⑤温熱計算
最後に、「地域の気象条件」「敷地の特性」など建物の外的要因を踏まえながら、年間を通して「快温」な家であるかを数値化しシミュレーションします。
まずは計画したお家の外皮性能を確認していきましょう。
外皮性能とはお家の屋根、外壁、窓等の断熱性能に関する基準で、外皮平均熱貫流率(UA)と冷房期の平均日射熱取得率(ηAC)により構成されます。地域ごとに定められた基準があり、省エネ基準に適合するにはその基準値以下となることが必要です。
Co earth根白石の木の家の外皮性能はどのくらいなのでしょうか。計算した結果が下記の表となります↓
外皮平均熱貫流率(UA):0.41
冷房期の平均日射熱取得率(ηAC):1.6
という結果でした!宮城県仙台市の地域区分は”5”、省エネ基準はUA値0.84、ηAC値3ですので余裕で基準をクリアしていますね。
お家の外皮性能が分かると、室内が年間を通してどのくらいの温度となるかを計算することができます。
下の表は一年間の室内の平均気温から、どのくらい暖冷房費がかかるのかを割りだした「冷暖房負荷シミュレーション」です。参考として、省エネ基準をクリアしている住宅(UA値0.7)の計算結果と比較してみましょう。
年間の暖冷房費を比較いただくと、省エネ基準をクリアしている家でも木の家の約2倍ほど電気代がかかる計算になります。
一年で3万円程の差ですが、長くお住まいいただくことを考えると数十年では大きな違いとなるのではないでしょうか。
以上が、プランの決定までに行っているシミュレーションの内容となります。
正確な家の断熱性能は、断熱材のスペックだけでなく、間取りによって決定するので、家ごとに算出しないと意味がありません。
住んでから快適に過ごすためには、プランニングの段階からしっかりと自分の家の快適温度性能を「見える化」することが大切です。
無印良品の家ではお家そのものの高い断熱性能だけではなく、その地域の気象や敷地を読み取り、自然エネルギーを最大限に生かしてエアコンなどの機器をできるだけ使わない、快適で賢い暮らしを提案しています。
興味を持っていただいた方は、ぜひ一度モデルハウスや見学会でその快適さを体感してみてくださいね!
Co earth根白石にて建設中の「窓の家」と「木の家」にて、11月に見学会を行わせていただきます。
実際に建物をご覧いただける機会です!皆様のご来場お待ちいたしております🏡
●11月3(土)・4(日)木の家 建築現場見学会
「木の家」建築中の様子や、建物の構造体がご覧いただけます。
●11月18(土)・19(日)窓の家 完成現場見学会
完成したばかりの「窓の家」の見学会です。
ここまで読んでいただきありがとうございました☺
【無印良品の家仙台北店の最新情報をinstagramで更新中!↓】
https://www.instagram.com/mujihouse_sendaikita/?img_index=1