BLOG 分譲住宅の施工日誌

モデル棟の基礎工事が進行中!無印良品の家は全棟構造計算を行っています

こんにちは!

先日着工したモデル棟、基礎工事が着々と進んでおります!

住宅の基礎はお家を支える土台、建物が建つと見えなくなってしまいますが、お家の品質を左右する部分です。

無印良品の家では「永く使える、変えられる」というコンセプトをもとに住宅を作っており、そのためには

①耐震性・耐久性 ②快適性 ③普遍性 という三つの要素が大切だと考えています。

お客様の資産ともなる住宅の価値を守るためにも、耐久性の高い基礎を作ることは必要不可欠です。

 

無印良品の家はいわゆる「ベタ基礎」と呼ばれる、住宅の底面全体が鉄筋コンクリートでできた基礎を採用しており、建物の荷重を面で支えるので、力が分散されやすく耐震性が高いことが特徴となっています。

基礎がどんなものかイメージできても工事がどういう手順で進んでいくかを知っている方は少ないのではないでしょうか?

今回はモデルハウスの工事写真に合わせて、基礎工事の工程をご紹介したいと思います。

 

 

【1】整地、地縄張り

まず、敷地の整地が終わったら、建物を建てる場所に配置図をもとに縄を張ります。この作業を「地縄張り」と言いその後建物を建ててく上でのガイドとなるのです。

 

【2】砕石転圧、防水シート敷き

基礎形状に合わせて砕石を敷き、平滑な面となるように圧をかけてならします。

その後、地面からの湿気が基礎に侵入しないよう、防湿シートを隙間なく敷き込みます。

 

 

【3】捨てコンクリート、基礎背筋

基礎を正確な形に造成するために捨てコンを施工します。

捨てコンクリートはその後鉄筋や型枠を組む際の下地となるもので、正しい範囲正しい高さで打つことが大切です。

捨てコンが完了した後はいよいよ基礎の骨組みとなる鉄筋を組みます。

基礎背筋は設計通りの強度を出すため、背筋検査を実施しながら組んでいきます。

無印良品の家で採用している「SE構法」の施工精度は高く、3mm以下の誤差しか許されません。

 

 

【4】アンカーボルト設置、型枠組みコンクリート打設

いよいよ型枠を組んで、コンクリートの打ち込みです。

バイブレーターという棒状の機械で振動を与え気泡を排出させながらコンクリートを流し込みます。

隅々までコンクリートを行き渡らせることが強度を確保するためにも重要なので、慎重に作業を進めていきます。

また、基礎とその上に乗る建物を固定するため、アンカーボルトという金物を設置します。

一般的な木造在来住宅は専用の金物を使って土台となる木材と柱を固定しますが、SE構法では柱脚金物を使って柱と基礎を直接緊結させるため、基礎を作る段階で金物を設置するのです。

SE構法の柱脚金物は在来軸組工法の耐震金物と比べても、引き抜き体力が2倍!

大きな地震で、倒壊した住宅の多くに見られる柱が土台から抜けてしまう現象を防ぐような仕様になっています。

 

 

【5】養生、完成

コンクリートを型枠に流し込んでから固まるまでの間、急激な乾燥や温度変化、風雨等から守り、十分な強度が確保できるまでの期間振動や外力の悪影響を受けないように保護することを「養生」といいます。

コンクリートは水とセメントが化学反応を起こすことで固まり、強度を増していきます。基礎を長持ちさせるためにはこの養生期間をしっかりと確保することが大切。

養生が終わればついに基礎が完成です!

 

突然ですが皆さんは、「ほとんどの木造住宅は構造計算をしていない」という事実をご存じですか?

なぜかというと日本の法律では二階建て以下の木造住宅は構造計算をしなくてもいいという例外を認めているからいるからなんです(!)木造住宅業界では長らくこの「4号特例」というルールが存在しており構造計算をして建てられた住宅はほんの一部でした。

しかし、2022年の法改正でこの「4号特例」を縮小していくことが決まり、一部小さい規模の平屋を除いたすべての住宅が構造計算書を提出しなければ2025年4月以降は建てることができなくなることとなりました。

無印良品の家では地盤調査の結果をもとに、基礎まで構造設計をしています。

基礎構造は地耐力や地域特性等を総合的に判断して設計しなければなりません。SE構法ではFEM(有限要素法)によって建物に加わる力を解析。基礎梁と耐圧版とをあわせた立体的な計算手法で強固な基礎設計が可能です。

 

 

 

 

無印良品の家の構法(SE構法)は、木造建築物において業界で初めて構造計算を導入。構法が誕生した1997年から国土交通大臣認定の構造計算システムを採用しています。ビルや大型建造物を建てる時に使われている構造計算を無印良品の家では全棟実施しているんです!

 

「中越地震」、「東日本大震災」、「熊本地震」でもSE構法で建てられた建物は倒壊ゼロ。

下の動画は在来工法とSE構法の建物が熊本地震の揺れにさらされた場合の変化を比較したものです。

大きい揺れが2度続いたことが特徴の熊本地震。在来工法の建物は2回目の揺れで倒壊してしまいましたが、SE構法の建物は粘り強く揺れに耐えていることがお分かりいただけると思います。

大切な家族や、家という資産を守るためにも安心して長く住める建物を選ぶことは本当に大切です。

次回も引き続き基礎工事についてレポートします!

 

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